遺言書の実例

はじめに

遺言を遺されたた方が良いと考える相続関係を実例として3例ほど挙げさせて頂きました。公正証書遺言を遺しておけば、自分の亡き後、残された相続人の方の手続きの負担が軽減される場合もあります。具体的に誰に何を相続させるという指定もできますので、例えば後にむかえられた奥さんに自宅だけは残したいなどの遺言もすることができます。また、自分の気持ちを付言事項に残し、どう考えこのような遺言を遺したかも相続人に伝えることができます。

遺言書作成のご相談事例
その1

今回のご相談者Aさんは、前妻であるBさんとの間にお子さんが(甲さん)1名います。後に 結婚したCさんとの間には、お子さんがお二人(乙さん、丙さん)がおり、既にCさんは他界 されています。Cさんには、生前に甲さんの事を話しておりましたが、乙さんと丙さんには、話 をしていません。Aさんは、前妻との間の子供である甲さんにも自分の財産を分けたいと考えて いますが、もう数十年連絡をとっていないため、連絡先すら分かりません。

事例1 相続関係説明図

Aさんの希望ですとやはり、近くで自分の面倒を見ていてくれている乙さん丙さんには、相当の財産を残してあげたいと考えています。相談頂いた時のAさんの概ねの財産構成は下記のとおりです。

Aさんの概ねの財産構成
自宅 実勢価格金3,000円相当 預貯金 合計金 3,000万円

甲さんにの法定相続分は3分の1です。遺留分は6分の1ですので、相続分の定める遺言をするに当たって遺留分に配慮する必要があります。なぜなら、折角、遺言書を作成しても、甲さんの 遺留分を下回る相続分とした場合、例えば、甲さんが最低限遺留分相当の財産を確保したいと主 張した場合、後々、相続人間で争いになってしまう可能性があるからです。

遺留分は甲さんが主張すれば認められる制度ですので、現時点では、甲さんが主張するかしない かは解る術がありませんが、ある程度、想定される事項に対応できる遺言書を残す必要があります。

今回は、乙さんに不動産、丙さんに預貯金のうち、金2000万円、甲さんに預貯金のうち、 金1000万円を相続させるとする遺言を作成しました。 また、遺言執行者を乙さん又は丙さんとした場合、Aさんが亡くなった後、甲さんと連絡を取ら なければならないなどの説明をさせて頂いたところ、Aさんは、「兄弟とはいえ、今まで面識の 無い相続人当事者同士なので不安がある」とのことでしたので、費用などを説明の上、遺言執行者を当事務の司法書士が受任させて頂きました。

遺言書作成のご相談事例
その2

今回のご相談者Aさんは、お子様はいらっしゃいません。Aさんが亡くなられた場合の相続人は 奥さまBさんとご兄弟である甲、乙さんです。

事例2 相続関係説明図

Aさんの希望ですとやはり、近くで自分の面倒を見ていてくれている乙さんBさんには、相当の財産を残してあげたいと考えています。相談頂いた時のAさんの概ねの財産構成は下記のとおりです。

兄弟姉妹の方が相続人となる場合は、遺言書を残さないと争いになるケースが多いです。法定 相続分は、Bさんが8分の6、甲さん、乙さんが8分の1づつとなります。もともとご兄弟の 法定相続分が配偶者に比べ少ないことと、将来、この8分の6を相続したBさんが亡くなった 場合の相続人はBさんのご兄弟となることが、問題を複雑にさせる要因と考えられます。

このケースですと兄弟姉妹は遺留分がないため、非常にアドバイスの難しい案件となります。 Aさんが生前にあまり親戚付き合いや兄弟姉妹間の交流がなかった場合には、「Bさんに全財 産を相続させる」との遺言を遺すのが良いでしょうが、BさんがAさん亡き後もAさんのご兄弟と交流を続けていこうとする場合はどうでしょう? その場合には、多少、兄弟姉妹に配慮した遺言を残す必要もある ケースもあるかと思います。 また、遺言書にはAさんがどう考えて遺産の分配を決めたかや生前の感謝の言葉を付言事項 としてBさんや甲さん、乙さんにメッセージを遺すこともできます。凛とした付言事項を遺 して頂ければ、相続人の方にも納得して頂けるでしょう。

遺言書作成のご相談事例
その3

今回のご相談者Aさんは、前妻であるBさんとの間にお子さんが(甲さん、乙さん)2名がいます。結婚したCさんとの間には、お子さんはおりません。

事例3 相続関係説明図

まず、法定相続分は、Cさん4分の2、甲さん、乙さん4分の1づつとなります。遺留分は各々の 相続分の2分の1ですので、Cさん4分の1、甲さん、乙さん8分の1づつとなります。 Aさんは、実の子供である甲さん、乙さんの事も可愛いのですが、自分が亡き後のCさんの事が、 とても心配です。相談頂いた時のAさんの概ねの財産構成は下記のとおりです。

Aさんの概ねの財産構成
自宅 実勢価格金3,000円相当 預貯金 合計金 3,000万円

Aさんは、まずCさんの住む家が無くなってしまっては困ると考え、自宅はCさんに相続させたい との希望です。Cさんは、自分の年金収入があるので、家があれば生活には困らないと考えました。 預貯金を甲さん、乙さん2分の1づつ相続するとし、遺留分にも配慮した遺言を遺すことができま した。

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